マルゼンのスチコンとは?特徴・比較・おすすめ機種と導入方法を解説

業務用スチームコンベクションオーブン(スチコン)を検討するとき、国産メーカーの代表格として必ず名前が挙がるのが「マルゼン」です。

スーパースチームシリーズは、飲食店・給食施設・ホテル・惣菜工場まで幅広い現場で導入されており、「国産で導入しやすい」「操作がわかりやすい」「価格と機能のバランスが良い」といった理由で選ばれています。

ただしスチコンは、本体価格や機能の多さだけで選ぶと失敗しやすい機器でもあります。

厨房規模・提供食数・設置スペース・熱源(電気かガスか)・導入コストまで含めて総合的に判断しないと、「オーバースペックで持て余す」「逆に容量が足りず回らない」といったミスマッチが起きがちです。

この記事では、マルゼンのスチコンの特徴や向いている店舗、他メーカーとの比較、おすすめ機種、そして購入以外の導入方法までをまとめて解説します。

導入を検討している方が、自店に合った一台を選ぶための判断材料として活用してください。

目次

マルゼンのスチコンの特徴(強み・評価されている理由)

マルゼンは1961年創業の業務用厨房機器メーカーで、スチコン「スーパースチーム」シリーズを展開しています。

上位から順にエクセレント・デラックス・スタンダード・シンプルの4シリーズがあり、国産メーカーならではの安心感と、現場目線の使いやすさが評価されています。

調理品質を安定させやすい

スチコンの最大の価値は「誰が作っても同じ仕上がりにできる」ことです。

マルゼンのスーパースチームは、ホットエアー(熱風)モード、スチーム(蒸気)モード、その両方を組み合わせるコンビモードの3つの加熱方式を備え、温度と蒸気量を細かくコントロールできます。

焼く・蒸す・煮る・炊く・再加熱まで一台でこなせるため、火加減や時間を数値で管理でき、調理品質のブレを抑えられます。

唐揚げやフライは油を抑えた「揚げ物風の焼き調理」に仕上げられますが、油に浸して揚げるフライヤーと同じ仕上がりになるわけではないため、メニューによっては併用が必要です。

なお、食材と調理法を選ぶだけの「オート調理」は最上位のエクセレントシリーズの機能で、経験の浅いスタッフでも安定した品質を再現しやすくなります(デラックス以下はマニュアル調理とメニュープログラム呼び出しが中心です)。

省人化・作業効率化につながる

スチコンは多段のホテルパンをまとめて加熱できるため、1台でコンロ・オーブン・蒸し器などの役割を兼ねられます(揚げ物は前述の「揚げ物風の焼き調理」まで)。

仕込みや加熱の間に別作業ができるため、限られた人員でも回しやすくなり、人手不足の厨房ほど効果を実感しやすい機器です。

さらに最上位のエクセレントシリーズは庫内自動洗浄に対応し、タブレット(固形)洗剤をセットしてコースを選ぶだけで洗浄から乾燥まで全自動で行います。

営業後の清掃負担が大きく減るため、閉店作業の時短につながります。

ただし全自動洗浄はエクセレント特有の機能で、デラックス以下は洗浄方式が異なる(機種により手動〜ガイダンス付き)ため、洗浄方式は機種ごとに確認しておきましょう。

ただしシリーズ選びを誤ると過不足が出る

一方で、マルゼンはシンプルシリーズからエクセレントシリーズまでラインナップが幅広く、シリーズによって機能差が大きい点には注意が必要です。

自動調理や自動洗浄が不要な小規模店が上位機を選ぶと予算過多になり、逆に食数が多い厨房が下位機を選ぶと機能不足になります。

「段数(容量)」と「必要な機能」の2軸で見極めることが、失敗しない選び方のポイントです。

マルゼンのスチコンに向いている人

厨房のフライパン調理

マルゼンのスチコンは、幅広い規模の店舗に対応できるのが強みです。
特に次のようなケースにフィットします。

提供食数が多い厨房

給食施設・社員食堂・宴会場・惣菜工場など、一度に大量調理が必要な現場では、10段・20段クラスの大型モデルが力を発揮します。

ホテルパン単位でまとめて加熱できるため、ピーク時の生産量を安定して確保できます。

調理の属人化を減らしたい店舗

「ベテランが抜けると味が変わる」という悩みを抱える店舗にも向いています。

加熱条件を数値・レシピで管理できるため、スタッフの入れ替わりがあっても品質を保ちやすく、多店舗展開でメニューを統一したい場合にも有効です。

小規模店舗・個人店でも導入しやすい

マルゼンの強みは、シンプルシリーズやスタンダードシリーズといったコンパクトで手頃なモデルが揃っている点です。

海外の高機能スチコンは小規模店にはオーバースペックになりがちですが、マルゼンなら幅の狭い省スペースモデルから選べるため、個人店やカフェ、ベーカリーでも無理なく導入できます。

他メーカーとの比較(ラショナル等)

スチコンはメーカーごとに設計思想が異なります。
マルゼンを検討するなら、他メーカーとの違いも押さえておきましょう。

主要メーカーの特徴

  • マルゼン:国産大手。価格・機能・サポートのバランスが良く、幅広い規模に対応
  • ラショナル(RATIONAL):ドイツ製の世界的トップブランド。自動調理・自動洗浄など機能は最高峰だが導入コストは高め
  • ホシザキ:国内で比較されやすい定番メーカー。冷機器との組み合わせで選ばれることが多い
  • フジマック:ラショナル製コンビオーブンを軸に展開。高機能志向
  • コメットカトウ:大量調理・施設厨房に強い
  • タニコー:オーダーメイド対応など総合厨房で選ばれる

ラショナル・ホシザキとの違い

ラショナルは機能面では抜きん出ていますが、その分、本体価格が高くなりやすいのが実情です。

一方マルゼンは、国産で部品供給やメンテナンス体制が安定しており、「必要十分な機能を、抑えた価格で」導入したい店舗に向いています。

ホシザキと比較する場合は、既存の冷蔵・製氷機器との相性や、営業担当・サービス網の使いやすさで判断するのがおすすめです。

「最高機能」を求めるならラショナル、「コストと機能のバランス」を求めるならマルゼン、という整理がわかりやすいでしょう。

なお、機能と価格のバランスを最優先したいなら、ヨーロッパ発でコスパに定評のあるRetigo(レティゴ)も比較候補に加えておくと、選択の幅が大きく広がります。

マルゼンのスチコンおすすめ5機|スペック詳細まとめ

ここでは、小規模店から大量調理まで対応できるマルゼンのスーパースチームを、規模別に5機種紹介します。
月額参考価格はサブスクキッチンの掲載価格をもとにしています。

SSCS-05M(R)D|2/3ホテルパン5枚対応のシンプルシリーズ

シンプルシリーズは、必要な機能に絞った電気式モデルです。

SSCS-05M(R)Dは2/3ホテルパン5枚対応(幅680mm)で、蒸気は滴下(水滴落下)式のためイニシャルコストを抑えやすいのが特徴です。

カフェ・個人店・ベーカリーなど、まずスチコンを試したい店舗の入門機に向いています。

なお、マルゼンで最も幅が狭い機種ではなく、さらに小型の幅500mm・SSCS-02MDや幅600mm・SSCS-04M(R)Dもあります(滴下式は低温域で厳密な温度管理が必要な調理では仕上がりに差が出る場合があります)。

月額参考価格は税込18,860円〜

SSCS-05M(R)Dの詳細を見る(サブスクキッチン)

SSC-05(R)SD|1/1ホテルパン対応の電気式(スタンダードシリーズ)

スタンダードシリーズは、基本性能をしっかり備えた電気式モデルです。

SSC-05(R)SDは1/1ホテルパン対応で、仕込みから提供まで一台で幅広くこなせます。

中規模の飲食店で「本格的にスチコンを使い込みたい」店舗におすすめです。

月額参考価格は税込26,507円〜

SSC-05(R)SDの詳細を見る(サブスクキッチン)

SSC-06(R)SD|仕込み量が増えてきた厨房向け(スタンダードシリーズ)

SSC-06(R)SDは段数を増やし、より多くの食数に対応できるスタンダードモデルです。

ランチ・ディナーの回転が速い店舗や、仕込み量が増えて既存の加熱機器が手狭になってきた厨房のステップアップ機として適しています。

月額参考価格は税込30,170円〜

SSC-06(R)SDの詳細を見る(サブスクキッチン)

SSCG-10(R)D|ガス式で導入したい店舗向け(デラックスシリーズ)

デラックスシリーズはマルチタイマーと最大999メニューのプログラム機能を備えたモデルで(オート調理・マルチ調理・全自動洗浄は上位のエクセレント)、SSCG-10(R)Dはガス式の1/1ホテルパン10枚クラスです。

大容量の電気ヒーターを使わないため厨房の受電容量を抑えられる場合がありますが、ガス配管・排気設備・エネルギー単価によってはランニングコストが必ず安くなるとは限らないため、条件を含めた比較が必要です。

宴会需要のある店舗や中〜大規模厨房のメイン機として活躍します。

月額参考価格は税込50,663円〜

SSCG-10(R)Dの詳細を見る(サブスクキッチン)

SSCG-20D|大量調理・施設厨房向け(デラックスシリーズ)

SSCG-20Dはデラックスシリーズのガス式大型床置きモデルで、1/1ホテルパン20枚に対応します(最上位シリーズはエクセレントで、20Dはあくまでデラックスのフラッグシップサイズでありハイエンドシリーズではありません)。

給食施設・社員食堂・セントラルキッチンなど、一度に大量調理が必要な現場向けです。

搬入経路・床荷重・ガス・給排水・軟水器・排気などの現地確認が前提になります。

月額参考価格は税込97,787円〜

SSCG-20Dの詳細を見る(サブスクキッチン)

気になる機種は、サブスクキッチンで初期費用0円・月額料金をそのまま確認できます。

導入コストを抑えたい方は、まず月額をチェックしてみてください。

マルゼン以外のおすすめスチコン

マルゼンが第一候補でも、比較検討することで自店に本当に合う一台が見えてきます。
なかでも、機能とコストのバランスで最初に比較してほしいのがRetigoです。

Retigo(レティゴ)|まず同条件で比較したい海外メーカー

Retigo(レティゴ)は、1994年に事業を開始したチェコの業務用スチームコンベクションオーブンメーカーです。

焼く・蒸す・煮る・再加熱するといったスチコンに求められる基本調理をしっかりカバーしながら、自動洗浄・省エネ設計など先進機能も備え、「操作性・衛生性・コストバランス」で評価されています。

国内では株式会社富士工業所がRetigo製品を正規販売しており、保守や部品対応の窓口を国内に持てるのが強みです(保守対応地域・故障時の連絡窓口・部品の納期・代替機の有無などは契約前にご確認ください)。

提供食数の目安に合わせて、代表的な3サイズを挙げます(実際のラインナップはこのほかにもあります。食数はメーカー目安で、実際の処理能力はメニューやホテルパンの深さ・調理時間によって変わります)。

  • RETIGO B623i:30〜50食目安。小規模店・省スペース向け
  • RETIGO B611i:51〜150食目安。中規模の飲食店に
  • RETIGO B1011i:151〜250食目安。大量調理・施設厨房に

高機能スチコンを、できるだけコストを抑えて導入したい店舗は、まずRetigoを比較候補に入れるのがおすすめです。

Retigoの詳細・ラインナップを見る

ラショナル|機能最優先で選びたい店舗向け

自動調理「iCookingSuite」や自動洗浄「iCareSystem」など、機能面では世界最高クラス。
予算に余裕があり、省人化を最大化したいホテル・大型店に向いています。

ホシザキ|国内メーカーで比較されやすい候補

冷蔵庫・製氷機など他の厨房機器と合わせて導入するケースで選ばれやすいメーカーです。
サポート網の安心感を重視する店舗に。

フジマック|高機能コンビオーブンを求める店舗向け

ラショナル製コンビオーブン(iCombiシリーズ)を国内で取り扱っており(iCombiはラショナルの製品ブランド)、高機能スチコンを国内サポート付きで導入したい店舗に向いています。

コメットカトウ|大量調理・施設厨房で比較したい候補

施設向けの大量調理に強みがあり、給食・病院・社食などで比較検討されます。

スチコンの購入以外の選択肢について

導入コストの検討

スチコンは高額機器のため、導入方法によって初期投資の負担が大きく変わります。
選択肢は主に「新品購入」「中古購入」「リース」「サブスク」の4つです。

新品購入・中古購入・リースの違い

  • 新品購入:長期的なコストは抑えやすいが、初期費用が大きい
  • 中古購入:初期費用は下がるが、保証やメンテナンスに不安が残りやすい
  • リース:分割で導入できるが、契約期間の縛りや所有権の扱いに注意が必要

サブスクという選択肢

初期費用を抑えてスチコンを導入したい場合は、厨房機器サブスクサービス「サブスクキッチン」も有力な選択肢です。

初期費用をかけずに月額定額で新品を利用でき、保守・修繕補償も案内されているため、開業時や業態変更時にも活用しやすいのが特徴です。

上で紹介したマルゼンの各機種も、月額料金でそのまま導入できます。

なお、契約期間は1〜7年で、審査・設置条件があり、経年劣化・自然故障・部品代など補償の対象外となる項目もあるため、対象範囲は契約前にご確認ください。

サブスクキッチンで機種・月額を確認する

購入とサブスクは相談して決めるのがおすすめ

どの導入方法が最適かは、資金計画・利用期間・店舗の成長フェーズによって変わります。

「長く使うなら購入」「初期費用を抑えたい・機器更新の柔軟性が欲しいならサブスク」といった目安はありますが、迷ったら専門業者に相談し、自店の条件に合った方法を選ぶのが確実です。

まとめ

完成した料理

マルゼンのスチコン「スーパースチーム」は、国産メーカーならではの安心感と、価格・機能のバランスの良さが魅力です。

シンプルシリーズからデラックス・エクセレントシリーズまで幅広く揃うため、小規模な個人店から大量調理の施設厨房まで対応できます。

選ぶ際は「段数(容量)」と「必要な機能」の2軸で見極め、ラショナルやホシザキなど他メーカーとも比較したうえで判断しましょう。

導入コストが気になる場合は、初期費用を抑えられるサブスクキッチンの活用も検討してみてください。
自店の規模と目的に合った一台が、厨房の生産性を大きく引き上げてくれるはずです。

導入方法で迷ったら、初期費用を抑えられるサブスクキッチンで月額料金を確認しつつ、コスパ重視ならRetigoのラインナップもあわせて比較してみてください。

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